ひとり親を支えてくれるシングルマザー向けシェアハウス


 ひとり親を覚悟はしたものの、いざ母子の生活が始まると『お金』や『時間』さまざまな不安や負担に心細くなることってありますよね。

 シェアハウスは、趣味などの目的をコンセプトに若者たちが集うイメージが強いですが、なかには一人でがんばるシングルマザーを応援するための<シングルマザー向けシェアハウス>もたくさんあるんです!

 16年間シングルマザーとして子育てをしてきた筆者が、お金の節約だけがメリットではない<シングルマザー向けシェアハウス>の魅力について、“ママ”の目線から考察していきます。

【目次】

まずはシングルマザーが抱える4つの不安を解明する


 どうしようもない事情で仕方なくシングルマザーになってしまった人も、自ら望んで選択した人も、同じように子どもと自分だけの生活には不安がつきものです。とくに最初にぶつかりやすい壁として、新生活のための住居を確保する、という試練があります。
住居を探しているママが抱えやすい悩みについて、その原因となる要素をまとめてみました。

 

その①子どもが小さいと仕事が見つかりにくい

 「子どもを預かってもらえる朝9時から16時まで」といった時間制限のもとで求職しているケースもあるなど、子どもが中心の生活ではどうしても就業にハンデがつきものです。特に小さな子どもがいると突然の発熱は日常茶飯事ですよね。子どもが体調不良で仕事を当日欠勤する、あるいは、朝はとても元気だったのに午後から熱が出てしまい職場に保育園からお迎えの要請が……なんてこともザラにあります。

 そんな事情をふまえた上で「急に休まれたり早退されたりしては困る」「時短勤務の制度がない」という理由から、母子世帯の雇用に消極的な就職先が多いのも事実。お店や会社の都合もあるので仕方ないとはいえ、働きたいのになかなか仕事が見つからないのは、ママにとって不安が増長する大きな要因です。

 

その②賃貸物件の入居審査が通りにくい

 シングルマザーというだけで、賃貸物件の審査が通らないケースもあります。
子どもが小さくて就業に制限があると、必然的に収入は減るので世帯収入は不安定になりがち。急病で欠勤や早退が多いと、最悪の場合は失職する可能性もゼロとはいえません。
そうした経済的な不安定さから管理会社が家賃の支払いに不信感があると、入居自体をお断りされてしまうのです。

 また、入居審査以外にシングルマザーにとってネックになるのが入居前の諸手続きです。敷金や礼金などの初期費用としてのまとまったお金の用意、所得証明の提出、連帯保証人を立てる、などが難しいと感じているママもいます。
 

その③施設や住宅の公的支援は乏しい

 母子世帯への住宅に対する公的支援はあまり多くありません。
シングルマザーが優先して入居できる公営住宅も、希望したからといって即入居できるわけではないです。

 抽選の公営住宅に応募するなら一般の世帯よりも当選確率が少し上がる程度ですし、たまたま空いている先着順の公営住宅があっても、申込から入居までは数週間のロスがあります。また事情を汲んで子どもの学区内にある公営住宅に入れてもらえる、なんて保証もないのです。
母子家庭支援施設へ入居するという選択もありますが、DV被害者が優先されるため、よっぽどの事情がないとなかなか受け入れてもらえないのが現状です。

 

その④住居に関する悩みを相談できる人が少ない

 これらの住居に関する悩みは、お金や連帯保証人にも関わる他人には相談しづらいデリケートな内容です。かといって一人で抱えているとストレスが溜まり、どうしてもネガティブな思考が生まれてしまいます。子どもの生活を守ってあげられるのか、諸々の支出を払っていけるのか、自分に全てを両立できるのか……など。ただでさえ離婚や死別など大変な思いをしたあとに、こうした負の思考が連鎖してしまうのは、とても良い状況とはいえません。

 

不安を解消!?親子でシェアハウス生活をする魅力とは?


 そんな“シングルマザーあるある”の不安は、<シングルマザー向けのシェアハウス>で解消できることがあるかもしれません。子どもとの新生活にシェアハウスという選択をしたときの、魅力や特長について見ていきましょう。
 

◎入居時の審査がやさしい

 そもそもシングルマザー向けのシェアハウスなので、母子世帯に配慮した通りやすい審査です。物件によっては即入居可能なお部屋もあり、賃貸物件や公営住宅と比べるとはるかに手軽に入居できます。

 おまけにシェアハウスならではの特権でもある<家具家電付>なので、自分でわざわざそろえる必要がありません。物件によっては、ベビーベッド・ベビー布団・バスチェア・補助便座やおまる・ベビーカー・本おもちゃなど、新米ママに嬉しいベビーグッズが用意されていることろもあるようです。(一部レンタル)
とりあえず住むところを確保したい緊急の場合でも、スーツケースひとつで新生活がスタートできちゃいますよ。

 

◎一人で抱えなくていいので気持ちに余裕ができる

 シェアハウスには同じ境遇のママと子ども達が暮らしています。家事・育児・仕事と、父親役と母親役をこなさなくてはいけないシングルマザーにとって、お互いの状況を理解し合えるママは、悩みが相談しやすい存在です。大人同士でのただ何気ない雑談の時間が、心の安定につながることもありますよね。

 子育てに関しても、お互い無理のない範囲であれば協力をお願いできます。どうしても帰りが遅くなる日や自分が病気をしてしまったときに、頼る人もおらず一人で抱えこまなくて良いのはとても助かりますね。

 そのほか、週に2・3回ベビーシッターが訪問してくれるような物件もあります。食事の準備や子どもの遊び相手をお願いできるチャイルドケアサービスを利用すれば、帰宅したあと自分の時間を持つことで気持ちもリフレッシュできそうです。

 

◎子どもを一人きりにしなくて済む

 シングルマザー向けシェアハウスでは、帰ったときに誰かがいてくれて「お帰り!」と迎えてくれるのも魅力です。
母子世帯で最も気がかりなのが、子どもに孤独を感じさせてしまうこと。子どもが一人ぼっちでさみしい思いをしなくて済むのは、最大のメリットかもしれません。

 兄弟がいなくても、同じシェアハウス内の子ども達と一緒に食事をしたり遊んだりできるので、子どものコミュニケーション不足解消に役立ちます。また、子どもにとってママと二人きりの閉鎖的な空間で過ごすより、ほかの大人と接する機会が多いほうが、社会性を育てる良い体験になりそうです。
 

◎送迎などのサポートが受けられる物件もある

 物件ごとに特長が違いますが、なかにはこんなサービスもあります。

・栄養士が作った食事付き!
・保育士の資格を持つ常駐シニアスタッフのサポート付き!
・子どもの送迎や、英会話・家庭教師などの有料サービス
・希望するママに仕事を紹介してくれる斡旋サービス

シングルマザー専用なら必ず付いているサービスではなく、便利な分だけ利用料が割高になってしまうという側面もありますが、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

おわりに

■書いた人:よしの
離婚や未婚での出産が増えたことから、本当にたくさんのシングルマザーが毎日がんばっています。そうした背景からか近年シングルマザーの子育てをバックアップしてくれる施設や団体・組織が徐々に増えたように感じました。長年子どもにさみしい思いをさせてしまったことが唯一の心残りな私のシングルマザー時代。もっと早くからこのような場所があれば、ぜひ利用してみたかったです!